いい具合の独学環境を構築しようシリーズ第二弾です。
こんな要望を今年も複数いただきました。
スペイン語上手くなりたいのでガンガン独学で進めたい。ひいてはしっかりつかえるしっかりした文法書が欲しい。
いい要望ですね。通常、大学の 1, 2 年生が授業で使うような 100 ページ前後の教科書は、授業のお供であり、それ以上は望めません。しっかりとしたスペイン語力をつけたいならちゃんとした文法書を手元においておきたいところです。いい文法書は 10 年、20 年たっても力になってくれるはず。いくつか紹介します。
いい文法書が欲しいという学生さんに毎回おススメしているのがこちら。スペイン語学界のレジェンド、上田先生の著作。解説がわかりやすかったり、例文が上質なのは当然ですが、英語と比べながらという視点があるのが何より私好み。多分、何かしらの形で英語も伸びます。この本で勉強すれば。さらに、上田先生はラテン語や昔のスペイン語の専門家でもあられるので、語源までさかのぼるコラム、解説が随所にあるのも魅力です。例えば、le lo ではなく se lo になるのもちゃんと歴史的な経緯があってのことです。そのあたりのことを押さえておくと、理解の定着も全然違うので全力でおススメしたい一冊。中級、上級の人が読んでも絶対発見があると思います。
繰り返しになりますが、私のスペイン語教員としての基本は、「スペイン語は英語と比べながら勉強するのが効率が良い」というものです。数年前、「ならいっそ、アメリカ産のスペイン語の教科書を使えばいいんじゃない?」と思い立ち、あれこれ検討した結果、一番好きなアメリカ産のスペイン語の教科書がこちら。英語がある程度できるなら、いっそ、この教科書を使うのも大ありです。解説分かりやすいし、例文が西・英で乗っているので本当に勉強になります。3リンガルへの一番の近道はこれで勉強することかも。東京で非常勤講師をあちこちでしている時、英語の得意な学生の多そうなところで実際にこの教科書を使ってましたが、学生さんたちは(少数の例外を除き)問題なくついてこれてました。練習問題たっぷりついてる、答えもついてる、安い(日本のアマゾンでも 1700 円ほど)、ガチ勢向けの上級版もある、など独学にめちゃくちゃ向いてます。
タイトルに中級とついていますが、中上級者以上向けという感じでしょうか。ガチ勢になるなら持っておきたい本です。私もいまだにお世話になってます。ボリュームがすごいので、頭から最後まで読み進めるという学習よりは、困ったときに辞書のように使うというための本でしょうか、どちらかというと。すでに紹介した二冊の文法書でも解決できないような疑問が浮かぶようになった時に役に立ってくれると思います。伸び悩みを感じているB2 以上の人に特におすすめしたいかな。
……お勧めするか迷ったんですが、一応。スペイン語で書かれたスペイン語文法の本です。スペイン語の規範文法、ざっくりいえばオフィシャルルールを定めている王立アカデミーの文法書の簡略版です。簡略版とはいえ 305 ページ、小さな文字でぎっしり書かれています。解説、例文ともに質は最高で、C1, C2 を目指すのであれば持っておきたい本です。中級の人なら、こういうものを読めるようになることが、さしあたっての学習のゴールになるでしょうか。一応、2000 円切りますので、インテリアというか祭壇のようなものとして買っといてもいいかも。ちなみに、私はこの文法書のフルバージョン(3kg ほど)をわざわざスペインで勝手トランクに入れて持って帰ったことがあります。重かった……
ちょっと毛色が違うのですが、お勧めしたいので紹介します。私のフォーラムの授業では、作文(西訳)をしながら、出てくる文法事項を確認、文法事項を組み合わせて使うという練習をしています。そんな感じの本です。出てくる問題が、本学の一年を終えた学生さんにはちょっと複雑かなと思わんでもないですが、手も足も出ないということにはならないはず。この本を三週もすればかなり力もつくでしょう。外国語の醍醐味は結局、様々な文法事項を組み合わせてつかっていくことです。その部分を鍛えるのは作文が一番なので、ぜひとも取り入れていただきたいなと思います。ちなみに、著者の小池先生は日本のスペイン語学者の中で最も世界的に有名なお方の一人であられます。
こんなところですかね。もちろん、私もすべての文法書を知ってるわけではないので、他にも良質なものはたくさんあると思います。大事なのは、ある程度厚みのあるものを一冊決めて、頭からしっぽまできっちり読み切るということです。春休み、時間たっぷりありますね。がんばれ。

Querer que + 未来形 | つたぴのスペイン語2021年2月10日 1:51 PM /
[…] 「querer que + 未来形」は文法的にアリです。Real Academia というまあ、言ってみればスペイン語公式ルール策定機関の文法書にも記述されています。↓のドン・キホーテ内の用例とともに。 […]