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Las chicas del cable

「一番好きな友情をテーマにした物語は?」と問われれば、キン肉マンか Las chicas del cable (邦題: ケーブルガールズ)と答えるでしょう。今回は後者について。

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質の高い作品がやたら多いスペインのネトフリオリジナルドラマですが、Las chicas del cable は本当にすごかった。ド定番、La casa de papel と二代横綱といって差し支えないでしょう。

ざっくり言ってしまえば、1928 年のマドリード、国営の電話会社で出会った 5 人の女たちの友情の物語です。シーズン 1 は「一昔前の超男社会で働く女たちの友情の物語(三角関係要素アリ)」という感じで、まあのんびりしたところもあるのですが、シーズン 2 (権力闘争・エクストリーム嫁姑闘争・殺人事件隠蔽)、シーズン 3 (幼児誘拐・続エクストリーム嫁姑闘争、NTR)、シーズン 4 (政界進出・密室殺人・プリズンブレイク)と社会と主人公たちをとりまく環境はどんどん激しくなっていき、慟哭のシーズン 5 (スペイン内戦・第三次エクストリーム嫁姑闘争)で完結します。

社会というか時代は主人公たちをこれでもかというほど締め上げるのですが、逆境になればなるほど主人公たちの友情はより強固なものになっていきます。そこにグッとくる。

「友達を何よりも大事にする」という文言はどこか軽いのですが、Las chicas del cable は本当に、友達のためなら何でもやります。違法行為すら序の口で(窃盗、住居侵入、騒乱、傷害、詐称、教唆、etc.)、友達を窮地から救うために、恋人や家族を含めた人間関係すら放り出したりします。そして、最終回、行くところまで行った彼女らはとんでもない決断を下すのですが……この決断をぜひ、見てほしい。私が最終回を見終えたのはふた月ほど前ですが、壮絶過ぎていまだに心が慟哭しています。

二か月前に見たドラマの壮絶な結末に心を動かされ続けているファンシーキャラクター

私はこれを「壮絶な女の友情物語」として見たわけですが、いろいろな見方ができる作品だと思います。近代化街道を突っ走るスペインが内戦で何もかもを台無しにしてしまった負の大河ドラマとして見るもよし、衣装から建物から、いちいちオシャレな映えるドラマとして見るもよし。

激シブのフランシスコと底抜けに人の好いカルロスと主人公の三角関係を楽しむもよし。

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左がカルロスで右がフランシスコ。わたしはどちらかというとフランシスコ派。

姑キャラ界最強とうたわれるカルメンの暗躍の数々は必見。

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写真で見ても動悸が起きるレベル

まあ、ほんと、大傑作なのでぜひぜひ見てください。そして語りましょう。

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つたぴのスペイン語は Las chicas del cable とキン肉マンを応援しています。

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