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マリアの旅 La vida era eso

90 年代に、スペイン語圏の映画のすばらしさを広めるべく、たった一人の青年が始めたスペイン語映画の祭典、ラテンビート映画祭が多くの映画ファンの協力もあり、今年もオンラインで開催されることとなりました。というかもう始まっています。

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スペイン語圏の映画は私のスペイン語びいきを抜きにしても名作が多く、私も毎年楽しみにしているイベントです。伊都の国の人になった今、個人的には今年のオンライン開催というのはかなりありがたい。

今年はこんな状況ながら、珠玉の 17 本が来日。いい機会なので数本、面白そうなのを観てみてはいかがでしょう。もちろん字幕付きです。スペイン語がらみの記憶が「動詞の活用で血反吐吐いた」だけだとやはり寂しいので、スペイン語を通じて何かしらが心にグッとくるという経験をしていただければなと思います。

私はロードムービー好きなので、とりあえず La vida era eso というのを観ました(もう皆さんなら訳せるよね)。邦題が「マリアの旅」なのに首をひねりつつ、かなり楽しめました。「なんでこの内容で『マリアの旅やねん、どう考えても La vida era eso』って感じの映画やん」と思える、本当のところを味わえるというはスペイン語学習者の特権でしょうな。

「レオンには何があるの?」「大聖堂が有名」というくだりはフォーラム勢には感動ものでしょう。ピンとこなかった人は単位がまずいので復習がんばれ。

ただ、このマリアの旅、おそらく意図的に様々なロードムービー掟破りをしています。全体的にかなりしっとりしているので、十代、二十代前半の皆さんが見て楽しめるかという疑問はあるが。たぶん、この映画の本当の良さがわかるのは 50 すぎくらいかななのかもと思ったり。

というわけで、私の魂の傑作選の中にも入っている金字塔、モーターサイクルダイアリーズをおススメしておく。まだ何者にもなっていない青年チェ・ゲバラがバイクで南米縦断をしながら少しづつ自分のなすべきことに気づいていくという話です。ザ・ロードムービーですな。こちらは逆に、本当に感動、というか共感できるのは若者だけかなと思う。私がこの映画を見たのは大学一年の時で、ラッキーでした。この映画好きすぎて DVD 買ってセリフ全部ディクテーションしたりしました。

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革命家になる前のチェ・ゲバラ、というか、エルネスト・ゲバラの南米放浪記。英雄の彼も若かりし頃は一人の悩める青年だったのだな。

つたぴのスペイン語は日本の謎邦題文化が一周回って大好きです。

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