• スペイン語の教材や文化情報をお届け

Estudios Interlingüísticos という雑誌

表題の雑誌の最新号である 7 巻が先ほど公開された模様です。この雑誌はスペインの言語学の雑誌なのですが、掲載されている論文は全て大学院生によるものという特色があります。往々にして、研究の最先端をひた走っているのは大学院生だったりするので、目次を見るだけでも昨今のトレンドがわかって面白かったりします。

Estudios Interlingüísticos nº 7

ざっと眺めた感じ、Irati Hurtado Ruiz という人の
On the depronominalization of les in peninsular Spanish

という論文が面白そうだったので、読んでみました。↓のような話です。

中南米のスペイン語では、間接目的語の代名詞 le が「彼に、彼女に」だけでなく「彼らに・彼女らに・それらに」など、複数の対象をうけることがあることが知られています。で、中南米のスペイン語というのは基本的にスペイン南部のスペイン語の流れを汲むので(初期の入植者の多くはSevilla 辺りの南部出身だったため)、筆者は「スペイン南部のスペイン語でも le が les の代わりに用いられるのではないか」と考え、この仮説を検討しました。そして、実際に、スペイン南部のスペイン語にはそういう傾向があることを実証したのがこの論文です。面白かったし、ためになりました。この論文は英語で書かれてますし、関心のある方はチャレンジするのもいいでしょう。力がつくと思います。

この著者はアメリカの大学院に在籍していたり、マドリード大学に在籍する中国籍の大学院生も論文を載せていたりと(ここ数年、スペイン語学の世界でも中国勢の勢いがすごい)今号も世界中の若手がしのぎを削ってる感じがして胸がアツくなります。

プロ野球ファンでもそうですが、「推しの若手」みたいな存在がいると、グッと楽しくなりますし、通っぽさを醸し出すこともできます。チェックしてみてください。Estudios Interlingüísticos 最新号。そしてがんばれ。遠藤、羽月。

幽霊よりも有望な若手の方が怖い。それがつたぴのという男

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です